理事長所信

2017年度 一般社団法人珠洲青年会議所
理事長 竹平 裕之

【はじめに】

1967年、全国で351番目としてこの地に誕生した珠洲青年会議所は昨年、50周年を迎えることができました。社会環境の目まぐるしい変化の中で創始の志を胸に、常に変革の能動者として勇気と情熱を持って行動を興してこられた先輩諸兄姉に対し改めて敬意と感謝の念を表します。そして、我々はその熱き想いを受け継ぎ、誇りを持てる地域すずの実現にむけて、地域の課題、可能性を見極め、これからの珠洲の将来像を具現化できるように、不易流行の理念のもと、失敗を恐れず青年らしく行動を興していかなければなりません。

【人口減少の抑制】

2015年の国勢調査の速報値によると、珠洲市の人口は14,631人で、ピーク時の4割まで落ち込み、今後、年2.5%前後の減少が継続し、2040年には現在の約半数まで落ち込むと推計されています。人口減少には様々な要因が絡んできますが、この減少率を抑えていかなければ、私たちの生まれ育った地域を守ることができません。しかし、それを打開できる可能性を秘めた魅力がこの地域にあふれています。国内外から高く評価をいただいている豊かな自然環境に恵まれた里山里海とそこから育まれた伝統産業、伝統文化。このような恵まれた環境の中で生活することができるという現状に対して「あたりまえ」ではなく「ありがたい」と思える感謝の気持ちを忘れてはなりません。そして、地域住民一人ひとりが、地域の問題と課題を認識し、自分達の住む地域を盛り上げていこうという気概を持って取り組むことが重要です。さらに、今年9月には奥能登国際芸術祭が開催され、多くの来場者が見込まれ、交流人口が拡大する絶好の機会が訪れます。今はじまる新たな価値観の創出を一時的なもので終わらせることなく、継続的な好循環として維持できるような環境を整えることで、減少率の抑制に繋げることができるのではないでしょうか。そして、更なる魅力が高まった地域に新たな可能性を求めて、自分の力を試したい、発揮したいという企業家精神や冒険心を持った人が集まる環境を整えることで定住人口促進に繋げていくことが重要です。

【青少年の育成】

子供を取り巻く環境は年々複雑化し、いじめや自殺といった心を痛めるニュースを聞かない日は無いくらい私たちの心に深い影を落とします。子供たちは地域の宝であり、無限の可能性があります。そして、大人たちにはそれを最大限に拡げてあげる環境を整える責任があるのです。子は親の鏡であるとよく例えられますが、家庭を中心にして学校や地域との関わり合いの中から子供たちの人格が形成されていきます。家庭で学ぶこと、学校で学ぶこと、地域で学ぶこと、それぞれが子供たちの成長に必要不可欠なものです。だからこそ、それを伝える身近にいる大人たちが良き手本とならなければいけません。子供たちの自己肯定感を育成し、利他を思う心を養えるような他を慮る道徳心の育成に努めてまいります。

【青年団体との連携】

同じ地域で活動する青年団体が、会員減少という同じ問題を抱えている中で、それぞれの団体の目的を共有し合い、それぞれの長所を生かし、短所を補い合うことで、自分たちの活動を効率よく行えるように情報交換を行っていくことが必要になっている中、2015年5月に市内の青年4団体が集まって「青年リーダー100人会議」が開催されました。過去を振り返っても青年団体が集う機会がありましたが、共通していることはいつの時代でも現状に危機感を持った青年が立ち上がっているということです。その後、これからの地域を担う我々の共通の理念として「郷土愛」という言葉が導き出されました。この共通の理念をそれぞれの団体が意識しながら活動していくことで、それぞれの立場から地域の未来を築き上げていくとともに、更なる4団体の強固な関係性を維持することができるように協力してまいります。また、おく能登3LOM委員会でも、同じような悩みや問題を抱える奥能登の3LOMが情報交換を行い、それぞれの活動する地域で力を発揮できるように協力してまいります。

【会員拡大】

今年度、年当初会員は9名でのスタートとなります。私が2010年に入会してからこれまで会員拡大に携わってきましたが、結果を出すことはできませんでした。その理由は、自分の言葉でJC運動を人に伝えられていないことに他なりません。自分が何のために活動をしているのか、そして、その活動がどのように未来へと繋がっていくのかということを明確に捉え、本気でJC活動に取組んでこそ、その経験からくる言葉が相手の心に届くのではないでしょうか。そして、入会した後のフォローアップを怠ってはいけません。JAYCEEとしての知識を身に付けるだけではなく、自分たちの力が必要とされているということを認識してもらうことで、会員の定着に繋げてまいります。自分の経験は何物にも代えられない掛け替えのない財産です。地域を想う気持ち、明確な将来像を共有できる青年を一人でも多く増やし、強固な組織運営に繋げることができるように、覚悟を持って取り組んでまいります。

【おわりに】

珠洲青年会議所の50年という歴史を受け継ぎ、新たなる一歩を踏み出すにあたり、その責任感の重さと不安な気持ちで何度も潰れかけそうになりました。しかし「自分がしなければ誰がやる そんな姿にあこがれてこの今を生きているのではないか できる できないではない やるか やらないかなのだ」それさえ決まればもう何も怖くはありません。
自信を持って行動を興こしてまいります。全ては珠洲の未来のために。